2020
10/23

防犯カメラのモーション検知は必要?おすすめの使い方を解説


お客様から防犯カメラのご相談でよく「この防犯カメラはモーション検知(動体検知)がついていますか?」というご質問を受けることがあります。

モーション検知機能とは、カメラの映像に動きがあった時だけ録画する機能のことで、AHDカメラでもIPカメラでもほとんどの防犯カメラについています。
※防犯カメラ側ではなく録画機器の機能として付いています。録画機器ってなんぞや?という方は「<ビギナー向け!>防犯カメラセットの使い方」もご覧ください。

「モーション検知機能は使った方が良いですか?」という問い合わせもよく受けます。
当店でも数年前まではよくこの機能を使っていましたが、最近では使うことが少なくなってきました。

今回はモーション検知機能の仕組みやメリット・デメリット、おすすめの使い方を解説します!

モーション検知機能の仕組み

モーション検知は一般的にデータ量の変化を検知して、映像内に動きがあったと判断しています。
写真でも同じですが、映像のデータ量は映しているものによって変化します。例えば色鮮やかなものを撮影・録画したときはデータ量が多くなりますし、逆に映像全体が暗いとデータ容量は小さくなります。

このデータ量の差を利用して、映像内に動きがあったことを検知するようになっています。

モーション検知のメリット

HDDの容量を節約できる

結論を先に書くとモーション検知機能を利用してHDDの容量を節約するメリットは昔ありましたが、今はほとんどないと思います。


これが防犯カメラの録画機の中身です。矢印の部分にハードディスク(HDD)が取り付けられていますが、このHDD内に録画映像が記録されます。

モーション検知機能を使わない、常時録画の場合は録画映像がすべてHDDに記録されることになります。

昔のHDDは容量が少なかったので、すぐにいっぱいになっていました。
HDDがいっぱいになると古い映像から消去されるので、思ったより録画できる日数が少ない・見たい映像が残っていないということが多々ありました。

ただ現在ではHDDの価格がかなり下がっている事と映像圧縮技術の向上によりこの問題はほとんど解消されました。

10年ほど前は40GBのHDDが2万円以上しました。40GBでは録画できる量がたいしてないので、モーション検知機能を使うなどしてHDDを節約して使う必要がありました。

ところが今は同じ金額で4TBの防犯カメラ専用HDDが買うことができます。(ちなみに4TB≒4000GBなので約100倍です。)
4TBあればわざわざモーション検知機能を使わなくても1週間以上の録画映像を余裕で残しておくことができます。

また圧縮技術の進歩して、高画質の映像を少ない容量で保存するようになっています。
このような事情からモーション検知を使ってHDDの節約をする必要はなくなりました。

目的の映像を探しやすくなる

現在のモーション検知を利用する一番のメリットがこれです。

例えば家に誰か侵入したみたいだけど、いつ侵入したかわからないようなケースを想定します。
常時録画だと侵入した可能性がある時間帯をすべてチェックする必要があります。早送り再生があるとはいえかなりの労力になります。
しかしモーション検知をオンにしておけば、動きがあった個所だけ録画されるのでチェックする箇所が少なくなり、見たい映像の箇所を素早く探すことができます。

モーション検知のデメリット

録画されないことがある

上述の通り、モーション検知は映像のデータ量の変化があった時に録画するようになっています。どの程度データ量に変化があった時に録画を開始するかは録画機の設定によります。


↑のように自分でモーション検知の感度設定を変更できるので、自分でちょうどいい感じに合わせる必要があるのですが、この設定を間違えると録画したかった映像が録画されていないということが起こりえます。

最も避けなければならないのは「感度が低すぎる」ということです。
感度が低すぎると、本来録画されなければならなかった映像が録画されないということが起きたりします。
本来検知しなければならなかったはずものが見逃されてしまう「失報」は防犯機器において致命的で、絶対に避けなければなりません。

逆に感度が高すぎる場合は目的の映像を探すのに常時録画と同じくらい手間がかかります。検知しなくてもいい微細な動きにも反応してしまうためです。

このように意外とモーション検知の感度設定は難しく、設定を間違えると致命的な欠点になりかねないため、当店ではモーション検知を使う機会が減ってきました。

おすすめの使い方

人通りの多い場所を撮影するケース

常時録画がおすすめです。人通りが多いところではモーション検知はあまり意味がありません。

人通りの少ない場所を撮影するケース

常時録画+モーション検知がおすすめです。録画自体は常時録画なので、全映像が録画されます。


常時録画にモーション検知を組み合わせることで、↑のように検知したところだけ録画再生画面でわかるようになります。
録画バーの緑色になっているのが常時録画です。赤色の部分がモーション検知をした部分です。

この使い方をすれば録画漏れが起こることもありませんし、動きがあった個所だけ録画映像を調べればいいので、目的の映像まで素早くたどり着けます。

まとめ

モーション検知機能1つとっても使うべき場合と使わない方が良い場合など色々なケースがあります。
また録画機器の種類によっては動体検知とモーション検知が組み合わせ出来ない場合もあるので、注意してください。

ぜひ信頼できる防犯カメラ業者さんと相談して、カメラを設置・運営してくださいね!

ちなみに今回使った防犯カメラと録画機器はこちらです。

それではまた(o|o)