2020
10/02

玄関ドアのバールこじ開けに強い鍵、弱い鍵!

バールこじ開け
こんにちは、あんしん壱番の李(Lee)です。

空き巣の手段の1つとして玄関ドアにバールを突っ込み無理やりドアを開ける「こじ開け(こじ破り)」という手法があります。
荒っぽい開け方ですが、この方法は特別な技術も必要なく短時間でドアを開けれることから現在でもよく使われています。

警察庁の出したデータによると令和元年でも1戸建て住宅の侵入方法の第3位が「こじ開け」になっています。(ちなみに1位は無締りです。ちゃんとカギはかけるようにしましょう。)

こじ開け被害写真
上写真が実際の被害の写真です。ドアとドア枠の隙間にバールを差し込み、無理やり広げることでかんぬき(デットボルト)をむき出しにして、不正解錠します。日本の玄関ドアは外開きが多いので、ドアを広げられてかんぬきがむき出しになると簡単にドアは開いてしまいます。

警察庁の特設サイト「住まいる防犯110番」掲載 こじ破りの動画
アパート玄関ドア(アルミ製)のドアこじ開けの動画
マンション用玄関ドア(スチール製)のこじ破り動画

こじ開けの動画を見ると恐ろしいことにアルミ製ドアの場合は約1分、スチール製のドアでも約2分で解錠されています(アルミ製ドア、スチール製のドアは一般的に流通しているタイプの玄関ドアです)。

侵入に手間取って、侵入まで2分かかった場合、侵入をあきらめるはわずか約17%というデータがあります。2分で侵入されてしまうというのは非常に危険であることがわかります。

こじ開けされにくい鍵 その1 面付錠

錠前の図
↑はマンションや戸建て住宅の玄関ドアによく使われている錠前の図で、グレーに塗ってある部分が錠前本体とかんぬき(デットボルト)です。

左図はケースロックとも呼ばれ錠前本体がドアの中に埋め込まれているので、見た目がスマートになっています。しかし上述のようにドアを広げられてしまうとこじ開けられてしまう可能性があります。
一方右図は面付錠と呼ばれているもので、室内側に錠前がついています。そのためこじ開けられる心配がありません。

代表的な面付錠

代表的な面付錠
↑以外にも面付錠の種類はたくさんありますが、上写真のような形状をしているものが多いです。
85RAなどの面付錠は少し古いアパートや公団・公営住宅などに付けられていることが多いため「防犯性が低いのでは?」と心配される方がいらっしゃいますが、こじ開けに関しては高い防犯性を発揮します。

こじ開けされにくい鍵 その2 鎌デット

鎌デット
ケースロックでもこじ開け対策されている鍵はあります。「鎌デットボルト」とか「鎌付きデット」と呼ばれるものがそれにあたります。

いわゆるかんぬきのことを専門用語で「デットボルト」と呼びますが、鎌付きデットは写真のように鎌状のものが上方向に飛び出しています。この鎌状のものがあるためこじ開けにくくなっています。

こじ開けされにくくするには

錠前本体がドアの中に入っていて、普通のデットボルトになっているものが最もこじ破りされやすくなっていますので是非対策をしましょう。対策として3つご紹介します。

1.こじ破り防止プレートを付ける

1つ目の対策がこじ破り防止用のプレートを付ける事です。


この商品のようにかんぬき(デットボルト)の部分をプレートで覆うことでこじ開けを防止することができます。

穴をあけたり工事する必要はなく、ドライバーで簡単に取り付けることができますので、賃貸住宅でも設置しやすくなっています。
ただし、ドアの外観が変わるため、分譲マンションでも管理組合の許可が必要な場合があるので、管理組合や管理会社、大家さんに確認の上、設置してください。

2.補助錠を付ける

もう一つ鍵を付ける事で防犯性を上げることができます。
穴をあける工事が必要なものと、穴あけが不要なタイプがあります。


キーレックス500は穴をあけて取り付ける補助錠です。
穴をあける必要があるので戸建て住宅向きになりますが、面付錠なのでこじ開けには強くなっています。


留守わからん錠は穴をあける必要がないタイプの補助錠になります。
賃貸住宅でも設置可能ですが、ぼー犯プレート同様、外観が変わるため管理組合等の許可が必要な場合があります。

3.鍵を交換する

扉の中に入っている錠前を取り出し、鎌付きデットの錠前に入れ替えるという方法もあります。
見た目的にはスマートになりますが、もとの錠前と入れ替える錠前のサイズ等が一致していなければ工事する必要があります。またデットボルトの形状が違うので、デットボルトの受け金具の部分は工事する必要があります。

まとめ

窓ガラスを割って家に侵入するガラス破りは1~3階の低層階が被害に遭うケースが多いのに対し、こじ開けは階数に関係なく被害に遭う可能性があります。
大切なものを守るためにしっかりと対策をしておきましょう。

それではまた!(o|o)